お伽話
お伽話
ひとつぶの朝露が波紋を作り出だし
ひとさじの言の葉は容易く心砕く
温もりと寒さは裏表
寒さを忘れるため心繋ぐ
ふとした瞬間に動き出す
転がりだした石はだれも止められない
さきの未来へ続いてゆく風の名を
誰かが今日もどこかで伝う
語り継がれ紡がれる お伽話
ひとつぶの朝露はいづれは川となり
途切れてく言の葉が終わりの時告げた
薄れていく意識の狭間で
大切だった場所を見つめていた
不意に吹いた一筋の風が
涙溢れた少女の頬を掠めた
さきの未来へ続いてゆく風の名を
誰かが今日もどこかで伝う
語り継がれ紡がれる お伽話
ふれたその手のひらの温もりを
忘れぬように誰かに伝う
未来へ続いてゆく風の名を
誰かが今日もどこかで伝う
語り継がれ紡がれる お伽話